紙の種類について

紙箱の材料として良く利用する紙にはコートボール等の板紙、チップボール、E段などの段ボールがあります。

材料の多くは古紙が配合されたリサイクル紙です。特に段ボール、チップボールは古紙の配合率が高い素材です。

紙のリサイクルについて

コートボール

表面が白色、裏がグレーで印刷、製函適性をもった厚紙です。キャラメル箱、底ワンタッチ箱などの印刷紙器や紙箱の中の商品を保護する仕切りなどに使われます。

コートボール

通常は表面に直接印刷を行い、さまざまな用途に使用します。印刷紙器に使用する紙の中では最も価格が安いためコスト重視の場合はコートボールを使用します。

代表的な銘柄は「マリコート」「OKボール」などで食品や雑貨などの紙箱に広く使用されています。

裏面がグレーなので化粧品やギフトボックス、高級感を必要とするパッケージには向きませんが十分な印刷適性、加工適正を備えている板紙です。

箱の内側も白が良い場合やより高い品質を求める場合は白色度、印刷、加工適正に優れたカードB、アイボリーなどを使用します。

カードB

カードBは中間層が古紙の層(ねずみ色)、両面が白になっている板紙です。「コートボールの裏も白」といったイメージです。

古紙を配合しているものの白色度、腰の強さ、表面の平滑性に優れているため多くの紙製品に用いられています。

代表的な銘柄は「Newピジョン」「New DV」で裏表とも平滑性をもち、裏面も白のため清潔感があります。

裏表差が若干ありますが両面印刷の裏面も仕上がり良好で抜型での型抜き、貼り加工などの作業適正も良いためコートボールより1ランク上の紙箱を製作する際に最適な材料です。

アイボリー

より高い品質の箱を製作するときは片面、両面コートアイボリーといった高級な白板紙を使用します。

特殊白板紙

コートアイボリーは蛍光染料不使用、中間層にも古紙を含まないオールフレッシュパルプ使用のため表、裏、断面も白で腰のある高級板紙です。

代表的な銘柄は「Newタフアイボリー」「ウルトラH」などで優れた加工適正と抜群の印刷適性をもっているため高品質なパッケージに仕上がります。

特に表面の白色度が優れているのでインキを乗せない部分が多い白を生かしたデザインの場合は白の美しさが際立ちます。

チップボール、裏白チップボール

古紙配合率の高い両面ねずみ色のチップボール、片面が白い裏白チップボールは主に貼箱、表紙貼りの芯材として使用します。

裏白チップボール

コーナーをステッチャー針金や糊でとめただけの簡易箱、機械箱の材料としても使われます。

片面が白色の裏白チップボールは白面が箱の内側にくるように加工して(ねずみ色の面を外側、接着面)貼箱の芯材として使用します。

芯材が全く見えなくなる構造の貼箱や表紙貼りなどにはチップボールを使用します。

段ボール

段ボールはそれぞれ厚さ、強度が異なり、緩衝性があるため酒類の贈答箱や組立紙箱、梱包、配送などに使われます。

ギフトボックス、詰め合わせボックスなどのパッケージには、強度があり断面の段目が目立たない厚さ約1.5mmのE段がよく使われています。

商品発送用の段ボール箱(A式)にはA段、小さめの場合はB段が使われます。

dan

  • G段(約0.8mm厚)
  • F段(約1mm厚)
  • E段 (1.5mm厚)
  • B段 (3mm厚)
  • A段(5mm厚)