紙箱(印刷紙器)とは

紙箱の展開図
目次

印刷紙器は組み立て式の紙箱の総称

印刷紙器とはコートボール(マリコートなど表が白、裏がグレー)や白板紙(newDV、newピジョン、タフアイボリーなど両面白)に印刷、表面加工を施し、抜型で型抜き、のりしろ部分を接着して完成する紙箱の総称です。

数量が多い場合は単価が安く、短期間で納品が可能な紙箱です。

代表的な形式は以下の通りです。

キャラメル箱

キャラメル箱 展開図

上の図面のような形の紙箱をキャラメル箱、サック箱と言います。印刷紙器の中で最も一般的なタイプで大量生産に適した低コストな紙箱です。

キャラメル箱 フタ開き
キャラメル箱 フタ閉じ
キャラメル箱 展開

材料には紙厚0.4mm前後のコートボール、カード紙などの板紙を使う場合がもっとも一般的です。

納品時は折り畳んだ状態なので利用する際に箱を引き起こし、片側の差込を挿し、商品を封入、もう一方の差し込みでフタをして使用します。

キャラメル箱は間口が両方とも同じ形状になっていて形のうえではフタ側、底側などの区別がなく、どちらからでも商品を封入できます。

フタ、底部分も絵柄をデザインする場合や左右対称のデザインに適しています。

底部分が若干膨らむので縦長のデザインで底面を下にして箱を立てる細長い箱の場合、不安定な場合があります。この場合は下組箱(地獄底)、底ワンタッチ箱が適しています。

※キャラメル箱の最小ロットは無地、印刷とも100個からです。また、受注生産のため既製品はございません。

キャラメル箱の組立て動画

キャラメル箱の組立ての動画です。音声無し、映像のみで再生されます。

下組箱(地獄底)

下組箱展開図

このような形状の紙箱を下組箱もしくは地獄底と呼びます。フタ部分はキャラメル箱と同じベロ差し込み式ですが底部分が異なります。

地獄底 フタ開き
地獄底 フタ閉じ
地獄底 展開

4辺を順番通りに組むことで底がロックされて箱になります。接着加工を行わないので単価はキャラメル箱と変わりません。

底面がキャラメル箱より平らなので底面を下に立てて箱を陳列する場合や底面が下になる向きのデザインの場合に適しています。

底の4面を組み合わせることで強度が増し底抜けしにくい紙箱です。底面に均等に荷重がかかるような平らな商品の場合はそれほど底抜けの心配はありません。

構造上、底の中心にだけ荷重がかかるような変形商品、球体等で重い商品の場合は底がたわんで抜けてしまう懸念がありますので底板で補強するか別の形式をお勧めしています。

下組箱(地獄底)の組み立て

1. 上図の一番左のように、コの字型の部分を折り込みます
2. 次に左右対称になっている部分を1.の上に重ねるように折り込みます。
3. 1.2.で折った上に最後の1辺を重ねます。
4. 最後に図のように箱の中に押し込めばロックされ、箱になります。

下組箱、地獄底の組立動画です。音声なしで再生されます。

底ワンタッチ箱

底ワンタッチ箱 展開図

この形の紙箱を底ワンタッチ箱と呼びます。フタはキャラメル箱、下組箱(地獄底)と同じ差し込み式です。

底ワンタッチ箱 フタ開
底ワンタッチ箱 フタ閉
底ワンタッチ箱 底面

底ワンタッチ箱はのりしろと底面2か所の合計3か所が接着されていて平らな状態から箱を引き起こすだけで底がロックされて箱になります。

キャラメル箱、下組箱に比べ、畳まれた状態から引き起こすだけで箱になるので組立にはもっとも手間がかからず商品のセット作業が楽になります。

のりしろ、底面2か所の合計3か所を接着するのでキャラメル箱、下組箱より単価は高くなります。

底ワンタッチ箱の組立て動画

ワンタッチで底が組み上がる底ワンタッチ箱の組立動画です。音声無し、映像のみで再生されます。

筒状のケース スリーブ

スリーブの図面

スリーブは消しゴムのケースのような両側が抜けている筒状パッケージです。

スリーブ単体では2面がオープンなため紙箱としての機能を十分に果たさない場合が多く、他の容器や紙箱と組み合わせて利用される場合が多い紙ケースです。

四角い商品の外周を保護する用途、C式組立箱と組み合わせてスリーブと組立箱のセット紙箱として、高級貼箱を保護するための外装カバー、輸送中にフタが開かないようにするためのフタ抑えなどに利用します。

その他には例えば、すでに製造元の箱、容器などに入っている販促品、ノベルティ、粗品を取引先や顧客に贈る際、熨斗(のし)の代わりとして利用するケースがあります。

コーポレートカラーでの印刷、自社名、メッセージなどを印刷、熨斗(のし)を模した絵柄を印刷するなどの方法で簡単に体裁が良く、印象に残るパッケージが完成します。

展開寸法が小さく、接着はサイドののりしろ部分のみなので上の形式と比べ最も安い形式です。

組立箱(C式)

組立箱 C式 図面

商品を入れる側(身、底)とフタが別々になっていてフタを被せる形式の箱をC式組立箱と呼びます。

上図のように納品時は展開の状態なので嵩張らず必要な時に使う分だけ組み立てて使うことができます。

組立箱 身
組立箱 フタ
組立箱 側面

フタを開けると商品全体が見えるので贈答用や詰合せギフトボックスなどに使われる場合が多く、貼箱と比べると強度、高級感では劣りますが量産時のコスト、省スペースの面で優れ多くの商品に用いられています。

展開寸法が大きくなりがちなので大きい箱は材料・印刷コストが嵩みますが、手頃なサイズなら接着加工が必要ないので単価は安く抑えることができます。

C式 組立箱の組立動画

のりや両面テープを使わず簡単に組み立てることが出来ます。

組立箱(N式)

N式 組立箱の展開図

フタが繋がった形の組立箱をN式と呼びます。C式と同じく接着加工の無い組立式です。

スプレー容器・ボトル2種セット箱2

材質にEフルート(E段 1.5mm厚段ボールシート)を使うと商品発送にも利用できる紙箱です。みかん箱のようなA式段ボールより見栄えの良い発送段ボールになります。

A式段ボール箱のような大きいサイズは構造上、お作りすることが出来ません。

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