紙箱製作に必要な抜型、木型について

抜型の拡大画像

紙箱をオリジナルサイズで製作するには多くの場合、抜型、木型などの型が必要になります。

一部例外として小ロットのかぶせ式貼り箱(500個以上は型が必要です)、小ロットのスリーブ、ステッチャー留め機械箱(簡易箱)、A式段ボール箱は抜型、木型を使わず、ご希望の寸法で製作することができます。

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印刷紙器、段ボール組立箱に必要な型

キャラメル箱や底ワンタッチ箱などの印刷紙器、N式などの組立式段ボール箱は初回製作の際に抜型を作ります。

抜型

抜型は画像のように木製の板に金属の刃を埋め込んだ物で展開図の外周は切刃(紙を切断する刃)、折り目にはスジ刃(凹状に紙をへこませる刃)やミシン刃(点々に切れる刃 逆折や切り取り部分に使用)など加工の目的に合わせて最適な刃を使用しています。

抜型の裏側

上の画像は抜型の裏側です。板にレザーカットで溝を掘って刃を埋め込んでいます。

刃の横に沿ってオレンジ色の物が貼ってありますがこれは型抜きするときに紙が刃に挟まらないようにするためのゴムでバネのように紙を跳ね返すために必要で跳ね出しゴム、単にスポンジなどと呼ばれます。

抜型の拡大画像

この抜型は1回の型抜き加工で4個の箱が抜き上がる4面型です。数量や印刷仕様、寸法などから抜型の面数を決定します。

一般的には数量が少ない場合は1面、2面から6面くらいまでの抜型を作り、数量が多い場合は最大10面以上の抜型を製作します。

しかし数量が多くても箱が大きい場合は用紙サイズなどの都合から1面、2面位の抜型になることもあります。逆に数量が少なくても展開寸法が小さい箱の場合は加工の都合から4面型を作る場合もあります。

面数を増やすと型代は高くなりますが箱1個当たりの加工代が安くなります。多面付けの抜型を作って単価を抑えるか少ない面付けの抜型で型代を抑えるかは1ロットの数量、再版(再注文)の有無や頻度から最適な条件を検討しています。

抜型の保管

抜型は最終注文日から1年間、弊社もしくは協力会社で保管しています。

保管期間の1年を超えていても処分には至っていない場合もありますが、劣化(刃欠け、サビ、ゆがみ、腐食)等による切れムラ、刃の付着物(サビ、黒ずみ)の色移りなどが発生する場合があります。

そのため、型が残っていた場合も長期間未使用の型はトラブルを未然に防ぐため、作り直しをお勧めしています。

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